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オリジナル・サウンドトラック
SILK2025年10月29日発売
アナログ盤(初アナログ化) 重量盤・黒 2枚組:
RZJM-67281~2|¥7,700(税込)
2007年12月12日発売
CD:RZCM-45721|¥3,353(税込)
DIGITAL- 曲目:
- 1. SILK Opening
- 2. Mill Theme
- 3. Love Theme
- 4. Trip to Egypt
- 5. First Trip to Japan
- 6. Snowy Village
- 7. First Return
- 8. Second Trip to Japan
- 9. The Girl
- 10. Second Return
- 11. Love Theme II
- 12. Sadness
- 13. Brothel
- 14. The Last Trip to Japan
- 15. Revolution
- 16. The Last Return
- 17. Building the Garden
- 18. Reminiscence
- 19. Helen
- 20. Sadness II
- 21. SILK Endroll
- 作品解説(サウンドトラック)
- フランソワ・ジラール監督による2007年公開の映画。ヨーロッパをはじめ、エジプト、ロシア、そして日本などさまざまな地域が舞台となり、旅行記のように描かれる各地の光景を坂本はクラシカルなテイストの音楽で彩っていく。「First Trip to Japan」ではシベリアの雪原を越え日本へと至る行程を、まずはストリングスによる哀愁を帯びたメロディ、そしてホーンセクションとシンバルによる壮大な音響で綴り、最後に石笛によるメロディでエキゾチックな世界へと導いていく。石笛は龍笛を思わせる音色だが、程良い倍音成分がオーケストラ・サウンドにマッチしている。主人公が日本に到着し、たどりついた雪深い村のシーンで流れるピアノ曲「Snowy Village」は残響がとても長く、その余韻が空気の密度と冷たさを感じさせてくれる。本作で随所に使われているピアノは、カナダにあるグレン・グールド・スタジオで録音されたものだというが、どことなく寂寥感のあるサウンドはグールドの魂を引き継いだものなのかもしれない。主人公が村で心引かれる女性に会うシーンで流れる「The Girl」は、ゆったりとしたアルペジオで弾かれるピアノに、バイオリンがかすれるような音で絡んでいくさまが美しい。かすれ具合とピッチの揺れが、西洋とは違った東洋の美を感じさせ、絹の着物を纏った女性の美しさを際立たせているのだ。都合3回、日本へ旅することになる主人公だが、坂本は往路、復路それぞれにテーマ曲を作り、2回目の旅、3回目の旅のときは状況の変化に呼応した変奏にすることで、映画全体のリズムと時の流れを演出している。他にもピチカートを生かした「Mill Theme」や「Building the Garden」といった小品など、全体にクラシックマナーに即した音楽が多いが、「Revolution」では一転して不穏なサウンドを展開。サウンドトラックにおける坂本の引き出しの多さを十二分に体験できる作品である。
- ストーリー
- 19世紀のフランス。若き軍人エルヴェは、美しいエレーヌと恋に落ち結婚する。幸せな新婚生活もつかの間、エルヴェは蚕の調達のため、遥か極東の地・日本へ旅立つことに。見たことも聞いたこともない異国の地へ、遠く険しい道のりを進んだエルヴェだったが、案内された小さな村で、取引相手の妻として仕える絹のような肌を持つ謎めいた少女に魅せられる。彼女を忘れられず、命を賭けて何度も日本へ渡るエルヴェ。そんな夫を静かに見守り、変わらぬ愛で彼の帰りを待ちわびるエレーヌ。ふたりの愛はどこに辿り着くのか……?エルヴェが最後の旅を終えたとき、一通の日本語の手紙が彼のもとに届くのだが……
- キャスト&スタッフ
- メインキャスト:マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、役所広司、芦名星、中谷美紀、アルフレッド・モリーナ、國村隼、本郷奏多
原作:アレッサンドロ・バリッコ「絹/SETA」(白水社刊)
監督:フランソワ・ジラール
製作:酒井園子、ニヴ・フィッチマン、ナディーヌ・リュケ、ドメニコ・プロカッチ
音楽:坂本龍一
撮影:アラン・ドスティエ
衣装デザイン:カルロ・ポジオッリ、黒澤和子
編集:ピア・デイ・キアウラ
配給:アスミック・エース
2008年/日本=カナダ=イタリア/109分/カラー/5.1chサラウンド - IMDb|アスミック・エース