12kから珍しくEPがリリースされた。

Solo Andataのニュー・アルバムとともに発売された本作は、アルバム・ミックスの他、12kにとって常連アーティストであるジュゼッペ・イエラシと坂本龍一がリミキサーとして参加したトラックで構成されている。坂本のリミックス「Cholare」は、シンプルなドローンが特徴的なアンビエント・サウンドで、このアルバムを美しくスタートさせている。決して革新的あるいは革命的なコンセプトではないが、坂本の仕事は注目に値する。シャープなノイズやかすんだハーモニーをレイヤーし、作曲家としては大ベテランである坂本が原曲を美しく、そして落ち着いた趣にアレンジしてみせる。一方、イエラシは原曲のアコースティックなサウンドの上に暖かいほてりのような加工を施すことで、一層ダイナミックな世界観を醸し出している。

3トラックとも素晴らしい仕上がりだが、特に坂本の「Cholare」は必聴だ。